派遣


日本経団連は、政府に対する雇用・労働分野の規制改革の要望に、事前面接の全面解禁を盛り込んでいる。
全面解禁になると、派遣労働者の立場が今以上に弱くなるのは決定的と見られており、派遣労働者からは、パワーハラスメントの更なる横行が懸念されている。
派遣労働は3ヶ月以上の契約だと各種社会保険を適用しなければならないため、おおむね3ヶ月以内の更新が多い。
「人材派遣」を行う事業者の業界団体である「社団法人日本人材派遣協会」は、2002年に人材派遣健康保険組合(通称「はけん健保」)を設立した。
従来、派遣労働者は、派遣元である労働者派遣事業者との契約が月単位となっていることを利用し、継続雇用されていないことを理由に健康保険制度や厚生年金保険制度に加入しないことが多かった(これら制度に加入するためには、3ヶ月以上の継続雇用が必要であるが、3ヶ月以上継続雇用されれば必ず加入させなければならない)。
一般的に派遣労働者はパート・アルバイトより時給が高額である。
これはある程度即戦力という意味もあるが、3ヶ月毎の更新や労働契約期間中は退職が難しいなど、労働条件がパート・アルバイトより厳しいためその分高額になる。
派遣元からは、即戦力だからパート・アルバイトより多く時給を払っているという誤解が多く、労働条件がパート・アルバイトより厳しいことと、必要な時だけ派遣労働者を募集し、必要がなくなれば解除できるため高額になるという理解が派遣元からあまり得られてないのが現状である。
この取扱いは、派遣労働者にとっては保険料を負担しないことによる手取り収入の増加、派遣元である派遣事業者にとっては保険料負担軽減および社会保険関係事務の軽減、派遣先企業にとっては派遣単価の圧縮、というメリットが存在したため、雇用関係が実質3ヶ月を超えても、健康保険制度への加入をさせない脱法状態が長く続いていた。
特に労働者派遣事業を専業にしている者には、意図的に社会保険制度未加入を行うものも存在した[1]。
よって、労働者派遣事業を行おうとする事業者は、事業目的を、人材派遣業ではなく、労働者派遣事業と定める必要があるのが原則ではあるが、実際には労働局によっては「人材派遣業」「○○の派遣業務」でも「労働者派遣事業を行うことがわかる」と言うことで受理、許可をされている。
労働者派遣事業者の中には、商社や銀行系列を中心に、「はけん健保」成立前にすでに健康保険に加入しているものも多数あった。
また、健保組合(組合健保)であるため、国民健康保険(国保)に比べ休業補償等の補償が手厚いというメリットもある。
家庭教師の派遣や、介護ヘルパーの派遣は、労働者派遣ではなく、民法上の請負であるが、実体として事業所から労働現場に出向く形態であり、一般に派遣という言葉が使用される例もまれではない。
ただし、彼らが完全に自らの判断に基づいて完全に仕事を請け負っているわけではなく、実質的には事業所のある程度の指揮命令系統が存在しているのが普通であり、いわゆる労働者派遣事業法に基づく人材派遣ではない、とは必ずしも言い切れない。
なお、派遣事業者が商社や銀行、大手メーカなどのグループ企業の1つである場合、親会社の健康保険組合に加入する形式を採ることもある。
小泉政権下で無節操な規制緩和の名の下、一部議員への派遣企業などからの金銭授受によって成立した。
今後、派遣労働形態は日本の雇用形態を歪め、これを放置すれば日本の国家や政権の崩壊に繋がることが懸念される。
人材派遣という言葉の意味が明確ではないことの行政上の実例として、商業登記先例が挙げられる。
このため、登記実務上は、「労働者派遣事業」等、労働者派遣法に則した表現を用いている。

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